有料職業紹介事業許可申請のスケジュール

有料職業紹介事業の許可を申請するにあたっては、次のようなスケジュールが一般的です。

まず、許可要件のチェックや申請書の作成、添付書類の準備に約1ヶ月、厚生労働省の審査を経て行われる許可手続きがおおむね2か月程度です。

許可要件のチェック(1日~1週間)

有料職業紹介事業の許可を受けるためには、次の許可基準をすべてクリアしなければなりません。

まずは、これら点についてチェックしていきます。

  1. 職業紹介責任者の要件を満たすこと
  2. 個人情報の適正管理のために必要な措置が講じられていること
  3. 許可要件(財産的基礎の要件、組織的基礎の要件、事業所の要件等)を満たすこと
  4. 派遣事業と兼業する場合、国外への職業紹介を行う場合の要件を満たすこと

要件を満たす職業紹介責任者を選任できなかったり、個人情報適正管理規程が作成され、適正に運用される体制が構築できなかったり、直近の決算において基準資産額の要件を満たせない場合は、許可申請のステップに行くことはできません。

提出書類の準備(1週間程度)

許可申請にあたっては、次の提出書類を整えなければなりません。

特に取締役、監査役や職業紹介責任者の住民票、履歴書などを準備するには予想外の時間がかかる場合もあるので、できるかぎり早めに準備しておくべきでしょう。

  1. 定款(寄付行為)
  2. 登記現在事項証明書
  3. 取締役、監査役全員の住民票の写し、履歴書
  4. 貸借対照表、損益計算書
  5. 法人税納税申告書(別表1および4)の写し
  6. 法人税納税証明書(その2所得金額)
  7. 賃貸借契約書等(事業所の使用権を証する書類)
  8. 職業紹介責任者の住民票の写し、履歴書
  9. 個人情報適正管理規程
  10. 業務の運営に関する書類
  11. 手数料に関する書類

以上は法人の場合です。

許可申請書、事業計画書の作成(1週間程度

有料職業紹介事業の許可申請にあたっては、許可申請書と事業計画書を作成しなければなりません。

この2つのうち、事業計画書には特に留意する必要があります。

事業経計画書には、職業紹介の計画や、業務に従事する者の人数、資産状況などを記載しますが、これらの内容は許可審査や実地調査でも重視されるだけでなく、これから職業紹介事業を行っていく指針となるものです。

単純に許可申請に必要となる書類という意味だけではなく、この計画書を起点として、事業計画や予算計画を早期から充実させていただきたいものです。

労働局への提出(1週間程度)

許可申請書は、都道府県の労働局に提出します。

労働局は、各都道府県にひとつずつ設置されている、労働基準監督署やハローワークの上部機関です。

事業主の主たる事務所を管轄する労働局に対して提出することになります。

例えば、本社が大阪にあって、職業紹介事業は名古屋の支店で行うという場合、許可申請書の提出は大阪の労働局に対して行ないます。

提出にあたっては、あらかじめ事前審査を経てから行った方が円滑に運ことが多いようです。

時期によってはが予想以上に窓口が混雑していたり、不意な補が求められることもあるので、最初から1週間くらいの余裕を持ってのぞんだ方がよいでしょう。

許可審査(2ヶ月程度)

厚生労働省の審査を経て行われる許可手続きには、おおむね2か月程度かかります。

添付書類の不備や補正が求められるような場合には、予想以上に審査に時間を要したり、許可が認められないケースもあります。

あらかじめ万全を期しておくことが大切でしょう。

許可証の交付

厚生労働大臣名で許可証が交付されます。

ここから、晴れて、有料職業紹介事業をスタートすることができます。

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